【2階建て34.5坪】455mmを活かして収納を増やす4LDKの間取り|回遊動線で暮らしやすい住まい

はじめに

住まいの使いやすさは、部屋の広さだけで決まるものではありません。

同じ面積の住まいでも、収納の取り方や動線のつくり方によって、暮らしやすさは大きく変わります。

特に木造住宅では、910mm×910mmのグリッドを基本に計画することが多くあります。

このグリッドに沿って計画すると、構造や施工が整理しやすく、コストも抑えやすい傾向があります。

一方で、すべてをグリッド通りに割り切るだけでは、収納や家具、設備の納まりに少しもったいない部分が生まれることもあります。

本計画では、455mmという半マスの寸法を上手に使いながら、収納量を増やし、見た目も整えやすい住まいを提案しました。

回遊できる動線や、通路に収納を組み込む工夫によって、限られた面積の中でも使いやすさを高めた2階建ての住まいです。

目次

計画概要

  • 家族構成:夫婦+子ども1人、将来2人想定
  • 階数:2階建て
  • 間取り:4LDK
  • 床面積:34.5坪
  • 敷地面積:79坪
  • 道路付け:南道路

79坪の南道路敷地に対して、34.5坪の2階建て住宅を計画しています。

1階にはLDK、和室、寝室、水廻り、ウォークインクローゼットを配置し、2階には将来のお子様2人を想定した個室を設けています。

家族の暮らしやすさを考えながら、収納、動線、設備寸法を細かく整理した住まいです。

1マスを半分ずつ使う収納計画

木造住宅では、910mm×910mmのグリッドを基準に間取りを考えることが多くあります。

柱や壁、部屋の寸法が整理しやすく、構造や施工の面でも計画しやすい寸法です。

そのため、グリッド通りに素直に計画することで、コストを抑えやすくなる場合があります。

一方で、暮らしの中で使う家具や収納は、必ずしも910mm単位だけで納まるわけではありません。

そこで本計画では、1マスを半分にした455mmの寸法を両側から活用することで、収納や設備の納まりを整えています。

  • 455mmの収納を確保する
  • 反対側にも浅い収納を設ける
  • 設備や家具の出幅を整える
  • 通路にも収納の役割を持たせる
  • 少しの工夫で収納量を増やす

大きな収納を増やすのではなく、半マスを上手に使うこと。

その小さな工夫が、住まいの使いやすさにつながります。

グリッド通りの計画と半マス活用の考え方

グリッド通りに計画することは、木造住宅ではとても大切です。

構造が整理しやすく、材料の無駄も抑えやすくなります。

しかし、暮らしの使いやすさを考えると、すべてを910mm単位で割り切るよりも、必要に応じて455mmの半マスを活用した方がよい場面もあります。

例えば、収納の奥行きは、物によって必要な寸法が変わります。

布団や大きな物をしまうには深い収納が必要ですが、洗剤や日用品、書類、掃除用品などは、浅い収納の方が取り出しやすい場合もあります。

深すぎる収納は、奥の物が取り出しにくくなることがあります。

一方で、455mm程度の浅い収納は、日用品やストック類を並べて管理しやすく、普段使いの収納として便利です。

構造の合理性と暮らしの使いやすさ。

その両方を考えながら、半マスを活かすことが大切です。

冷蔵庫とカップボードの納まりにも配慮

キッチンまわりでは、カップボードと冷蔵庫の奥行きの違いが気になることがあります。

一般的に、カップボードは450mm前後の奥行きで計画されることが多い一方、大きめの冷蔵庫は奥行きが750mm程度になる場合があります。

そのまま横並びに配置すると、冷蔵庫だけが手前に出てしまい、キッチン背面のラインがそろいにくくなります。

一方で、冷蔵庫の奥行きを基準にしてキッチンとの距離を考えると、今度はキッチンとカップボードの距離が長くなりすぎる場合があります。

キッチンとカップボードの距離が離れすぎると、食器を取る、家電を使う、配膳する、片付けるといった日常の動きが少しずつ不便になります。

そこで本計画では、カップボードの奥行きを455mm程度とし、その反対側の廊下側にも収納を設けることで、寸法を有効に使っています。

冷蔵庫とカップボードの見た目のラインを整えながら、キッチンとカップボードの距離も使いやすく保つ計画です。

さらに、反対側の収納は洗剤や日用品などのストック類をしまう場所として活用できます。

見た目を整えること。
使いやすい距離感を保つこと。
収納量を増やすこと。

その3つを、455mmの寸法を活かして整理しています。

廊下側収納をストック置き場にする

カップボードの反対側に設けた収納は、洗剤や日用品などのストック類をしまう場所として使えます。

洗剤、掃除用品、ティッシュ、キッチンペーパー、日用品の予備などは、家の中に意外と多くあります。

こうしたストック類は、大きな収納にまとめるよりも、使う場所の近くに浅くしまえる方が管理しやすい場合があります。

奥行きの深い収納にしまうと、奥に入れた物が見えにくくなり、在庫が分からなくなることもあります。

浅めの収納であれば、何がどこにあるか見えやすく、取り出しやすくなります。

小さな収納でも、場所と奥行きが合っていれば、暮らしの中でしっかり役立ちます。

ダイニング収納とWICを分け合う考え方

本計画では、ダイニング収納とウォークインクローゼットも、寸法を分け合うように計画しています。

大きな収納を一か所にまとめるのではなく、使う場所に合わせて収納を分けることで、日常の片付けがしやすくなります。

ダイニングまわりは、意外と物が集まりやすい場所です。

書類、文房具、薬、子どものプリント、充電器、日用品など、細かな物がテーブルの上に出たままになりやすい場所でもあります。

近くに収納を設けておくことで、食卓まわりをすっきり保ちやすくなります。

一方で、衣類や季節物はウォークインクローゼットにまとめることで、個室やLDKに物があふれにくくなります。

収納は、量だけでなく役割を分けることが大切です。

浴室1.25坪とトイレまわりの有効活用

浴室を1.25坪で計画する場合、周辺の水廻りとの寸法調整も重要になります。

本計画では、浴室とトイレを隣り合わせることで、限られたスペースを有効に使えるようにしています。

トイレまわりには、手洗いスペースや収納を組み合わせる余地も生まれます。

水廻りは、少しの寸法の違いで使い勝手が大きく変わる場所です。

浴室、洗面、脱衣、トイレ、収納の関係をまとめて考えることで、無駄なスペースを減らしやすくなります。

ちょっとした寸法の工夫でも、暮らしの中では大きな使いやすさにつながります。

ちょっとした工夫で使いやすくする

住まいの使いやすさは、大きな面積を増やすことだけで生まれるわけではありません。

455mmの収納を設ける。
冷蔵庫とカップボードのラインをそろえる。
キッチンとカップボードの距離を使いやすく保つ。
通路に収納の役割を持たせる。
水廻りの寸法を整理する。
使う場所の近くに収納を置く。

こうした小さな工夫の積み重ねが、暮らしやすい住まいにつながります。

家づくりでは、間取りの見た目だけでなく、実際に暮らしたときの物の置き場や動き方まで考えることが大切です。

少しの寸法をどう使うか。

その積み重ねが、住み心地を大きく左右します。

回遊できる動線で暮らしをスムーズに

本計画では、回遊できる動線も取り入れています。

行き止まりのない動線は、家の中の移動をスムーズにし、日々の暮らしやすさにつながります。

キッチンから水廻りへ。
玄関からLDKへ。
収納を通って必要な場所へ。

複数の方向から移動できることで、家族の動きが重なりにくくなります。

特に家事や子育ての中では、ひとつの場所に行くために遠回りしなくてよいことが大きなメリットになります。

  • 行き止まりが少ない
  • 家族の動きが重なりにくい
  • 家事動線が短くなりやすい
  • 帰宅後の動きが整いやすい
  • 掃除や片付けもしやすい

回遊動線は、使いやすさや暮らしやすさに直結する要素です。

回遊動線の注意点

回遊動線は便利ですが、その分通路スペースが必要になります。

ただ回れるようにするだけでは、通路ばかりが増えてしまい、収納や居室の面積を圧迫することがあります。

そのため、本計画では通路にも収納を設け、ただ通るだけの場所にならないようにしています。

通路に収納の役割を持たせることで、移動しながら物をしまったり、取り出したりしやすくなります。

回遊動線を計画する場合は、

  • 通路幅
  • 収納との関係
  • 家事動線
  • 家族の動き
  • 面積とのバランス

を考えることが大切です。

便利な動線であっても、面積を使いすぎると暮らしにくくなる場合があります。

動線と収納をセットで考えることが、回遊動線を活かすポイントです。

通路にも意味を持たせる収納計画

通路は、ただ移動するためだけの場所になりがちです。

しかし、限られた面積の中では、通路にも意味を持たせることで住まい全体の使いやすさが高まります。

本計画では、通路に収納を組み合わせることで、通る場所でありながら、片付ける場所としても使えるようにしています。

例えば、日用品のストックや掃除用品、家族共有の細かな物などは、生活動線の途中に収納できると便利です。

通るついでに取る。
使ったついでにしまう。
移動の途中で片付ける。

このような収納の配置は、日々の片付けを自然にしてくれます。

通路に収納を設けることで、回遊動線のために使う面積にも、しっかり役割を持たせています。

2階の子ども部屋はすっきり使う

2階には、将来のお子様2人を想定した子ども部屋を配置しています。

子ども部屋の中に大きな収納を設けるのではなく、廊下側に収納を設けることで、各部屋をすっきり使いやすくしています。

子ども部屋は4.5帖程度でも、収納を部屋の外に一部出すことで、ベッドや机を置くスペースを確保しやすくなります。

また、共用の廊下収納にすることで、子どもの成長や持ち物の変化に合わせて使い方を調整しやすくなります。

  • 部屋をすっきり使える
  • 共用収納として使える
  • 子どもの成長に対応しやすい
  • 収納を部屋ごとに固定しすぎない
  • 廊下にも役割を持たせられる

子ども部屋は、将来的に使い方が変わりやすい場所です。

そのため、部屋の中を作り込みすぎず、周辺の収納と合わせて考えることが大切です。

4LDKとしての暮らしやすさ

本計画は、夫婦と子ども1人、将来2人を想定した4LDKの住まいです。

1階にはLDK、和室、寝室、水廻りを配置し、2階には子ども部屋を設けています。

子育て期には、1階の和室を遊び場や客間として使いながら、2階の子ども部屋を成長に合わせて活用できます。

将来的には、子ども部屋をそれぞれの個室として使い、1階を夫婦の生活の中心にすることもできます。

34.5坪という面積の中で、部屋数、収納、動線をバランスよくまとめた計画です。

注意点・デメリット

半マスの活用は設計と施工の整理が必要

455mmを使った収納計画は便利ですが、どこでも簡単に取り入れられるわけではありません。

構造や設備、建具、家具寸法との関係を整理する必要があります。

グリッドから外れる部分が増えすぎると、かえってコストや施工の手間が増える場合もあります。

冷蔵庫とカップボードの距離感に注意が必要

冷蔵庫の奥行きを基準にキッチンとの距離を決めると、キッチンとカップボードの距離が長くなりすぎる場合があります。

距離が離れすぎると、食器を取る、家電を使う、配膳する、片付けるといった動作が少し不便になります。

見た目のラインを整えることと、実際に使いやすい距離感を保つことの両方を考える必要があります。

回遊動線は通路面積が増えやすい

回遊動線は暮らしやすさにつながる一方で、通路スペースが増えやすくなります。

便利さだけを優先すると、居室や収納の面積を圧迫する場合があります。

本計画のように、通路にも収納の役割を持たせるなど、面積を有効に使う工夫が必要です。

収納を分けすぎると管理が複雑になる場合がある

各所に収納を設けることで使いやすくなりますが、収納の場所が多すぎると、何をどこにしまったか分かりにくくなる場合もあります。

収納ごとの役割を決めておくことが大切です。

日用品はここ、衣類はここ、書類はここ、というように、家族で共有しやすい収納ルールをつくると使いやすくなります。

子ども部屋の収納は将来の使い方を考える必要がある

子ども部屋の収納を廊下側に設ける場合、部屋の中はすっきり使いやすくなります。

一方で、子どもが成長したときに、個室内で完結する収納が必要になる場合もあります。

どこまでを共用収納にするか、どこまでを個室収納にするかを考えておくことが重要です。

この住まいが向かないケース

  • グリッド通りのシンプルな間取りを優先したい
  • 収納は各部屋にしっかり取りたい
  • 回遊動線より居室の広さを優先したい
  • 通路をできるだけ少なくしたい
  • 造作や寸法調整によるコスト増を避けたい
  • 子ども部屋内に大きな収納がほしい
  • キッチン背面収納をシンプルに並べたい

そのような場合には、別の間取り構成の方が合う可能性があります。

特に、コストをできるだけ抑えたい場合は、半マスの調整を少なくし、よりシンプルなグリッド構成にする方が合理的な場合もあります。

この住まいが合う方

  • 細かな収納計画にこだわりたい
  • キッチンまわりをすっきり見せたい
  • 冷蔵庫とカップボードのラインを整えたい
  • キッチンとカップボードの距離感も大切にしたい
  • 回遊動線のある住まいにしたい
  • 通路にも収納の役割を持たせたい
  • 子ども部屋をすっきり使いたい
  • 34坪前後で4LDKを検討している
  • ちょっとした寸法の工夫を大切にしたい

そのような暮らしに適した住まいです。

似た条件での代替案

グリッド通りにシンプルにまとめる案

455mmの調整を少なくし、910mmグリッドを基本に素直にまとめる案です。

コストや施工性を抑えやすくなる一方で、収納や家具の細かな納まりは調整しにくくなる場合があります。

回遊動線を減らして収納を増やす案

回遊性を少し抑え、その分まとまった収納を増やす案です。

動線の自由度は下がりますが、大きな収納を確保しやすくなります。

子ども部屋内に収納を設ける案

廊下収納ではなく、各子ども部屋の中に収納を設ける案です。

個室内で持ち物を管理しやすくなりますが、部屋の有効面積は少し小さくなります。

キッチン背面をシンプルに並べる案

冷蔵庫とカップボードのラインを完全にそろえることよりも、施工性やコストを優先して、シンプルに並べる案です。

その場合、冷蔵庫だけが少し手前に出る可能性はありますが、計画はシンプルになります。

よくある質問

Q. 455mmの収納は使いやすいですか?

A. 日用品や洗剤、書類、掃除用品などの収納には使いやすい奥行きです。

深すぎないため、奥の物が見えにくくなることを防ぎやすく、ストック類の管理もしやすくなります。

Q. グリッド通りにつくった方が安いですか?

A. 一般的には、910mmグリッドに沿って計画した方が構造や施工が整理しやすく、コストを抑えやすい場合があります。

ただし、暮らしやすさを高めるために、部分的に455mmを活用することも有効です。

Q. 冷蔵庫とカップボードのラインはそろえた方がいいですか?

A. そろえることで、キッチン背面がすっきり見えやすくなります。

ただし、冷蔵庫の奥行きを基準にしすぎると、キッチンとカップボードの距離が長くなりすぎる場合があります。

見た目と使いやすい距離感の両方を考えることが大切です。

Q. 回遊動線は便利ですか?

A. 便利です。

行き止まりが少なく、家事や帰宅後の動きがスムーズになりやすいです。

一方で通路面積が増えやすいため、収納や居室とのバランスを考える必要があります。

Q. 子ども部屋の収納を廊下に設けるメリットは何ですか?

A. 各部屋をすっきり使いやすくなる点です。

また、共用収納として使えるため、子どもの成長や持ち物の変化に合わせて使い方を調整しやすくなります。

まとめ

910mmグリッドを基本にしながら、455mmの半マスを活かした収納計画。

冷蔵庫とカップボードのラインを整えながら、キッチンとカップボードの距離も使いやすく保つ工夫。

通路にも意味を持たせる収納。

行き止まりのない回遊動線。

そして、2階の子ども部屋をすっきり使うための廊下収納。

本計画は、34.5坪の2階建ての中で、細かな寸法の工夫を積み重ねながら、使いやすさを高めた住まいです。

大きな収納を増やすだけではなく、必要な場所に必要な奥行きで収納を設けること。

ただ通るだけの場所にも役割を持たせること。

その小さな工夫が、毎日の暮らしやすさにつながります。

ちょっとした寸法の工夫で、もっと使いやすくなる。

そんな4LDKの住まいの提案です。

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