
外で過ごす時間を楽しみたい。でも、道路や隣家からの視線は気になる。
家族みんなが使いやすい家にしたい。でも、趣味の時間やくつろぎの場所もあきらめたくない。
今回ご紹介するのは、中庭とウッドデッキを家の中心に配置した平屋です。
114坪の敷地に、延床35.5坪の2LDK(将来3LDK)を計画。ご夫婦とお子様2人を想定し、約24帖のLDK、1.5帖のサウナ、4帖のランドリー、パントリーと書斎を備えています。
この記事では、中庭とウッドデッキを中心にした配置、サウナのある水廻りの動線、パントリーと書斎を備えたLDK、将来2室に分けられる子ども部屋まで、設計の考え方とあわせて解説します。
この間取りの前提条件
- 家族構成:夫婦+子ども2人想定
- 敷地面積:114坪
- 道路:北西道路
- 階数:平屋
- 間取り:2LDK(将来3LDK)
- 延床面積:35.5坪
- LDK:約24帖
- 寝室:6帖
- 子ども部屋:9帖(将来4.5帖×2)
- 水廻り:ランドリー4帖(洗濯機・乾燥機)、浴室(1620)、サウナ1.5帖、トイレ2か所
- 主な収納:WIC 4帖、シューズクローク4帖、パントリー1.5帖
- その他:中庭・ウッドデッキ、書斎1.5帖、玄関ベンチ、駐車4台
平屋はすべての部屋がワンフロアにまとまる一方、建物の中心が暗くなりやすいという課題があります。本計画では、家の中心に中庭とウッドデッキを設けることで、光と緑を住まいの奥まで届けています。
間取りの全体像
道路側には4台分の駐車スペースと植栽を設け、ポーチから玄関へ入る構成です。玄関には腰掛けられるベンチと、4帖のシューズクロークを設けています。
玄関の左手には、6帖の寝室と4帖のWIC。その奥に、トイレ、浴室、サウナ、ランドリーの水廻りをまとめています。
玄関の右手には、9帖の子ども部屋と約24帖のLDKを配置。キッチンの奥には1.5帖のパントリーと1.5帖の書斎を設けています。
そして、ホール、水廻り、LDKに囲まれた家の中心に、中庭とウッドデッキを配置しています。
中庭とウッドデッキを家の中心に
中庭とウッドデッキは、LDK、ホール、水廻りに囲まれた位置にあります。家のどこにいても中庭の緑と光を感じられるように計画しました。
外に大きく開くのではなく、住まいの内側に開くことで、道路や隣家からの視線を気にせず過ごせる外の場所になります。
子どもが遊ぶ様子をLDKから見守ったり、洗濯物を干したり、天気の良い日には外で食事をしたり。部屋の延長として使える、家族のための外部空間です。
一方で、中庭は建物の外周が長くなるため、建築費や断熱性能への影響があります。雨水の排水計画や、落ち葉の掃除のしやすさもあわせて検討が必要です。
サウナのある水廻りの動線
この住まいには、1.5帖のサウナがあります。浴室のすぐ隣に配置し、入浴とサウナを行き来しやすい計画です。
隣には4帖のランドリーを設け、洗濯機と乾燥機を並べています。洗う・乾かすをその場で済ませられ、寝室とWICも近いため、収納までの移動も短くなります。
浴室、サウナ、ランドリー、トイレを一か所にまとめることで、配管を整理しやすく、メンテナンスもしやすくなります。
家庭用サウナを計画する場合は、次の点を事前に確認しておくことが大切です。
- 電気容量と専用回路の確保
- 換気と湿気対策
- サウナ後に休憩する場所
- 浴室との行き来のしやすさと床の仕上げ
24帖のLDKにパントリーと書斎を
LDKは約24帖。キッチンからダイニング、リビング、そして中庭まで見渡せる構成です。ダイニングテーブルはキッチンと横並びに配置し、配膳や片付けの動きを短くしています。
キッチンの奥には1.5帖のパントリー、その隣に1.5帖の書斎を設けました。食品のストックはパントリーへ。家計の管理やちょっとした作業は書斎で。家事の合間に、LDKのそばで用事を済ませられます。
コンパクトな書斎は広さに限りがあるため、机の奥行き、コンセントと照明、パソコンや書類の置き場所を、何をする場所なのか決めてから計画することが大切です。
子ども部屋は9帖を将来2室に
子ども部屋は、9帖の一室として計画しています。小さいうちはきょうだいで遊べる広い部屋に。個室が必要になったら、4.5帖×2室に分けられます。
2LDKから3LDKへ、家族の成長に合わせて変えられる間取りです。
将来分ける部屋では、出入口と窓の位置、照明・スイッチ・コンセント、エアコンの設置場所、間仕切り壁の下地を、建築時から準備しておくことが重要です。
玄関ベンチと4帖のシューズクローク
玄関には腰掛けられるベンチを設けています。靴を履くときや、荷物を一時的に置くときに便利です。
4帖のシューズクロークには、靴だけでなく、外遊びの道具や部活の荷物、ベビーカーなども収納できます。家の中に持ち込みすぎず、玄関まわりを整えやすくなります。
この間取りの暮らしやすいポイント
- 中庭とウッドデッキを中心に、家のどこからでも緑と光を感じられる
- 外からの視線を気にせず使える外部空間がある
- サウナ・浴室・ランドリーがまとまり、入浴と洗濯の動線が短い
- 洗濯機と乾燥機を並べ、洗濯をその場で完結できる
- 約24帖のLDKから中庭まで見渡せる
- パントリーと書斎がキッチンの近くにある
- 子ども部屋を将来2室に分けられる
- 玄関ベンチとシューズクロークで玄関まわりを整えやすい
注意点・デメリット
中庭は建築費とメンテナンスに配慮が必要
建物の外周が長くなるため、外壁や基礎の量が増え、建築費や断熱性能に影響します。排水や掃除、ウッドデッキのメンテナンスも考えておく必要があります。
サウナは設備と使い方の検討が必要
電気容量、換気、湿気対策、休憩場所など、設置前に確認すべき項目が多くあります。使用頻度や家族の使い方も含めて検討します。
将来分けた子ども部屋はコンパクトになる
9帖を2室に分けると、1室あたり4.5帖です。ベッドや机の配置を図面上で確認しておくことが大切です。
平屋は屋根と基礎の面積が大きくなりやすい
同じ延床面積の2階建てと比べると、屋根と基礎の面積が増えやすく、建築費に影響することがあります。
この間取りが合う人
- 夫婦と子ども2人で、35坪前後の平屋を検討している方
- 外からの視線を気にせず、外で過ごす時間を楽しみたい方
- 自宅でサウナを楽しみたい方
- 洗濯を短い動線で完結させたい方
- キッチンの近くにパントリーや書斎がほしい方
- 子ども部屋を成長に合わせて変えたい方
この間取りが合わない可能性がある人
- 建築費をできるだけ抑えたい方
- 庭やウッドデッキの手入れに時間をかけたくない方
- 子ども部屋を最初から広い個室にしたい方
- 書斎に広い作業スペースが必要な方
似た条件で考えられる代替案
中庭をなくして庭を道路の反対側にまとめる
外周を短くして建築費を抑えたい場合は、中庭をなくし、道路の反対側に庭をまとめる方法があります。ただし、外からの視線への配慮が必要になります。
サウナの代わりに浴室を広くする
サウナの使用頻度が少ない場合は、その分の面積で浴室や脱衣室を広くする方法もあります。
書斎とパントリーをまとめる
パントリーと書斎を一体にすると、収納と作業の場所を柔軟に使い分けられます。ただし、来客時に見える範囲や、作業に集中しやすいかは確認が必要です。
よくある質問
Q1.中庭のある平屋は暗くなりませんか?
中庭は、平屋で暗くなりやすい建物の中心に光を届ける役割があります。周囲の建物の高さや窓の大きさによって明るさは変わるため、日当たりを確認しながら計画します。
Q2.家庭用サウナにはどのくらいの広さが必要ですか?
本計画では1.5帖で計画しています。製品の大きさや人数によって必要な広さは変わるため、使う人数とサウナ機器を決めてから寸法を検討します。
Q3.35.5坪の平屋で4人家族は暮らせますか?
子ども部屋を将来2室に分けることで、3LDKとして4人家族にも対応できます。LDKや収納に面積を配分し、ワンフロアで暮らしやすい構成としています。
Q4.ウッドデッキのメンテナンスは大変ですか?
素材によって異なります。天然木は定期的な塗装が必要な場合があり、樹脂製のデッキは手入れの手間を減らせます。使い方と予算に合わせて選びます。
まとめ
今回の住まいは、114坪の敷地に計画した、延床35.5坪の2LDK(将来3LDK)の平屋です。
家の中心に中庭とウッドデッキを配置し、外からの視線を気にせず、家族で過ごせる外の場所をつくっています。
浴室の隣には1.5帖のサウナ、さらに洗濯機と乾燥機を備えた4帖のランドリーをまとめ、入浴と洗濯の動線を短くしています。約24帖のLDKにはパントリーと書斎を設け、子ども部屋は将来2室に分けられる計画です。
中庭、サウナ、可変の子ども部屋。家族の時間と、それぞれの楽しみを両立させた平屋です。
※本記事は一つの設計例です。敷地条件、法規、構造、周辺環境、家族の暮らし方により適切な計画は異なります。
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